磨きたい透析看護師のスキルとは

人工透析は、1回4時間の透析を週に3回受けるのを目安としている。
腎臓移植をしない限り、通院は一生続くのである。
仕事の合間に透析を受けている人もおり、収入面でも身体面でも将来に不安を感じる人は少なくないだろう。

特に透析に慣れない患者は、透析中に血圧が急激に下がって気分が悪くなる不均衡症候群に陥りやすく、通院が苦になることがある。
透析看護師は、こうした苦痛と戦いながら通院をしている患者が多いことをよく考え、理解して接することが大切だろう。
そのためにも、高いコミュニケーションスキルを身につけることも大切だ。
不均衡症候群の患者は、体重が5%以上増えないようにすることで症状を抑えられる。
そのため、適切な生活指導を行わなければならない。
また、透析中に周りから見られることを憂鬱に感じる女性はとても多い。
他の患者から見えないように工夫してあげるなどの心配りも必要だ。

技術的な面では穿刺と抜針、止血という3段階の業務が基本だ。
透析にたいして精神的苦痛を感じている人は、何度も針を刺されるなんてことが合った場合、苦痛が増してしまうかもしれない。
新人看護師はいち早く慣れて上手になるために先輩看護師の協力を仰ぎ、穿刺スキルの向上に努めるといいだろう。

透析看護師は透析に特化しているため、他の看護スキルが向上しにくいという側面もある。
それでも認定看護師の資格には透析看護という分野があることから、より専門性を高められることが期待できる。
透析看護に求められる主な知識と技術は、安全で安楽な透析治療を管理することや、長期療養生活でのセルフケア支援かつ自己決定の支援だ。
ある程度勤務したら、資格取得も視野に入れてみると良いだろう。